≒ (31作目)ハーマンハーネス+オリーブウッド+アルミ縞板M6Wお薬手帳20230528
0503 (水)
前作が今日終了。28作目のレースが切れているのでそれを先にやっても良いのだけど、いつも通り構想を形にしたくて待ちきれず設計や準備をスタート。
すでに今回のキーとなる材料、BC6は発注済み。BC6、別名ガンメタル、青銅ともいう。
革は大幅値上げで手が出なくなったハーマンハーネスの大判3656、18作目で使った残りの虎の子端材を使う。上手に使おう。といっても継無で造れる大きさではないので、
前作と同じ構造、背革部分は本ヌメサドル4ミリで行く。木はまた1種。最近買ったオリーブウッド。それも良い方の塊ではなくて割れが入ったオマケの塊を使って、
クラックや折れが出たら前作で初めてやったレジンで埋める方法を使う。
色々試行錯誤して見たら、ハーマンハーネスの継ぎ縦1本だけで行けることが分かった。原料のサイズは18.5cm×24㎝。
これで上手く行けばA4革でM6Wの基本形が出来るかもしれん。前作を参考に無理に木部設置幅は拡げずに、背革幅はいつものM6Wより広い8㎝で行って見よう。
いや9㎝か10㎝でも良いかな。今作は最初に型紙作って革部分作業しよう。
0504 (木)
昼前に作業開始して、15時頃には型紙作り、ハーマンハーネスの切り出し迄終了。今回は当初予定の本ヌメ4ミリ厚ではなくて全部ハーマンハーネスで行くので、
背革部分の漉きが必要。夕食挟んでシコシコ削り続ける。この作業時間が掛かる。他に方法ないかと検討して、リュータのアタッチメントで良さそうなのも見つけたんだけど、
高いし、あんまり機械頼りでスピードアップもなんか違うので手でミニかんなで削る。今日中に終わるかな。いつもある程度で妥協しちゃうけど、今作はきっちり4ミリまでは削ろう。
22時半、4ミリ以下になった。但しカンナの幅の3㎝だけ。金具の幅プラス左右5ミリ程度だけど、これで良しとする。段差はリュータの鑢掛けで均す。
今日は裏張りの本ヌメサドルを切り出して接着、一晩寝押しまで進めよう。
0時前に接着まで行ったが、本ヌメサドルがあまり残ってなくて裏張りの継無は無理。とっさに注文するか迷ったがセール品も見当たらない。今回は継ぎありで行くことにした。
ただ、レース分が足りないかもしれないので、次はレース準備を行う。
0505 (金)
朝10時に作業開始。一晩圧着した革部分の仕上げ。整形、トコ鑢がけ、トコノール入れて磨き、全体のミンクオイル磨き。1時間ほどで終了。
レース切り出し。もうあまり細かい端革を切り出すのはやめたので長いのが切り出せるので早い。1時間掛からず終了。
木部準備開始。ここから数日これにかかりっきり。
0507 (日)
昼前から始めて17時前に木部切り出し終了。片面9本で設定しているが、荒仕上げが終わった時点で革に合わせて並べてみてそのまま9本で行くか決める。
10本にするかでまだ迷っている。26作目は木部の幅は同じく2㎝で、設置部分が15.15㎝で10本。それで見た目はちょうどいい感じ。今作は14㎝。難しい。
全部折れてレジン接合する予定だったが、自然に折れたのは5本目までで、6~9の3本は力を入れても折れない。無理して揃える必要も無いのでそのまま行く。
続いて木部荒仕上げ。今日はその作業の途中で時間切れだろう。全面凸凹を均して、革に宛がってきっちり嵌るよう長さを調節する。そこまでやったら次は穴あけ。
0508 (月)
荒仕上作業継続中。レジン接合した1番の表一本を側面荒仕上した時点で力入れてみたら簡単に接合部分が折れる。予想通り。
すでに前作でレジン部分接合で使った接着剤、ウルトラ多用途SUも買ってある。レジン接合5番までの10本を荒仕上次第ポキっと折って接着していく。
昨夜は3番の1本目までそれをやって、今日はまず残りの3番の2本目から荒仕上開始。レジン接合分全部、5番まで荒仕上して折って接着、が終了。
昨日接着した1番を曲げてみると昨日接着した部分はかっちり着いてて、もう一方の接合部が折れる。これも予想通り。接着していく。
これで今日2か所目の接着をした分は明日夜には折れずに使える状態になる、はず。
0509 (火)
昼間に残りのまだ2か所目接着をしてなかったやつも折って接着。混ぜちゃったのでどれが今晩で硬化完了かわからなくなった。
全部明日まで置いておくことにして、レジン接合の無い6番目以降の荒仕上を進める。
昼にBC6(ガンメタル)が届いたが、厚み1㎝は厚すぎる感じ。
そして、別件で格安のリュータビット、タングステン鑢を見つけたので、今後の革の厚み漉きに使えると思って買った。
評判を見てるとステンレスも削れるとのこと。ここで閃く。
明後日ビットは到着だが、それで削れるか試してみて削れるようなら26作目で加工を諦めて置いてあったダマスカス鋼を使うことにする。
そしてBC6は次作で使う。構想はBC6のサイズから当然またM6Wだが、BC6の厚みに合うよう分厚い革で行く。
ハーマンハーネスは値上がりしすぎで高すぎるし、何より品切れが続いてる。候補はダブルショルダー。裏表ダブルショルダー元のままの厚さ5ミリを貼り合わせる。
そこで生きるのがタングステンビット。それで背革部分を限界まで漉く。元々厚い革でレザークラフトしてみたいで始めていたのを、出来上がりの使いやすさで妥協していた。
次作は原点回帰としよう。今作の背革の幅10㎝含め設計=型紙は踏襲。木部は5作ぶりにミックス。前作から取り入れたレジン接合で、良い杢だけど割れて諦めて置いていた端材なども使おう。
あ、その前にテンセグリティのおもちゃも構想してたんだ。そっちが先かもしれん。
0510 (水)
予定より大分早くタングステンバーが届いたので、夕食前にダマスカス鋼の穴あけチャレンジ。
無理。試しにやってみたら、角はちゃんと削れるけど穴あけは無理。そういうことができる形状じゃない。
さてどうするか。BC6はもう今作で使う気はない。革に対して太すぎる。
3択。何か適当な金属を発注するか。前作の余り、アルミ縞板で行くか。ホームセンターでドリル借りてきてダマスカスいくか。
0511 (木)
金属部の材質についてはまだ迷ってる。取りあえずさっき評判がいいステンレス用ドリル刃を注文した。明日着くのでそれで駄目なら今作でダマスカスを使うのは諦める。
木部の荒仕上が漸く9本、片面分が終わったので並べてみる。9本がちょうどいい配置になる。予定通り9本に決定。
中々接合が上手く行かなくて荒仕上に時間が掛かってる。接着不要の折れてないのはすぐに終わるのだけど、折れるやつはレジンで接合した部分以外も脆くて折れる。
根気よく接着して硬化を1日まって荒仕上、力を入れて折れなかったらOK、折れたらまた接着、を繰り返すしかない。今後はレジンの使い方もう少し工夫しよう。
0514 (日)
木曜の就寝中、強烈に胃が痛くて目が覚める。なんとか金曜のバイトはこなしたが、その後今朝まで寝込む。
胃が痛いのになぜかよく眠れたので睡眠に現実逃避していた。もしかすると痛すぎて気絶していたのかもしれん。
明日定期診察なので相談してみよう。けど明日は呼吸器科なのであまり意味はないかな。
10時半作業開始。2日間作業していない間にステンレス用ドリル刃到着。早速試そう。
2時間やったがこれでは無理。削れるけど1穴4時間かかるし、恐らく1つ開けたら刃がダメになる。
別の手考えよう。明日病院帰りにホームセンター行ってみよう。木部荒仕上再開。
0時前まで作業。3本残して木部荒仕上、穴あけ、穴拡げまで終わった。3本は未だ接合部分が割れるので接着中。
明日帰ったらその接合が出来たかを試して穴あけ、そして今日の分も含め穴拡げまでできたやつを最終仕上げしていく。
油入れ終わったときの色が愉しみ。
0517 (水)
木部最終仕上げが、まだ接合が上手く行かない2本を残して16本完了。
残る作業はその2本と、金属部(ダマスカス諦めて縞板で行く)切り出し、穴あけ、仕上げ磨きと、革の穴あけ。2日で出来る作業。
その後は縫うだけなので今作ちょっと早めに終わりそう。
0519 (金)金属部の穴あけと仕上げも終わり。革の穴あけを始める。
どうしても木部の最後の2本の接合が上手く行かない。偶然というか同じ部位だから当然同じく着かないというか接合不良は裏表紙の1番2番なので、
革部の穴あけが終わったら表表紙から縫い始める。表が終わってまだダメだったら、残念だけど別の木を切り出そう。
そうすると順番が違っちゃうのだけどね。
背革縦レースの穴間隔は26作28作もそれ以前の意匠を踏襲して7ミリだったが、今作は迷って前作と同じ1㎝にしてみる。
7ミリの方がボリュームはあるのだが、前作LLミニでは余裕がある感じが良かったので、より大判のM6Wで1㎝がどんな感じか試してみる。
(完成後の評価で今後はやはり7ミリで行くことに決定。)
0522 (月)
土日はまた飲酒で過ごしちゃった。ただ、日曜夜には酒を止めて今日は普通にバイト勤務できてる。
これは自制心というより、ほんの少し前にはできた連続飲酒を身体が受け付けなくなってる感じ。また歳を取った。
明日は大阪出勤なので早めに切り上げて寝よう。
0523 (火)
大阪から帰って体調がいまいち。なぜか胸やけがする。胃が心配。
革の穴を開けるだけでレース縫い準備完了なんだけど、未だに最後の2本が脆い。なので金属で補強することにした。
4作目で作ったアルミのクリップボードが切断面がガタガタで出来が悪すぎたのを反故にしてアルミ小片を切り出し。
磨いてM3のネジで取り付ける。ネジはあまり拘らずに余ってるのを使う。アルミ片は原価計上していないが、ネジ類はしてある。
今日中に仕上げまでは終わりそうにない。明日木部の残り2本が終わり、革の穴あけ、革の最終磨き、レース縫い開始って感じかな。
シャワー浴びて寝る直前に一番のレース穴開けてたら、金属で補強していないとこが折れた。どうも金属補強用のネジ穴開けたところがクラック入ったみたいで、
そこが裂けた。もう諦めるかと思ったが、明日もう一度長い金属を切り出して補強してみる。恐らくそれを留めるネジ穴を開けたら折れるかも知れんが、それも材料供養だろう。(大丈夫だった。)
0525 (木)
昨日は体調優れず、バイト以外はパンの仕込みとあさり汁作ったくらいでほとんど作業せず計上しない。
諦めて夕食後すぐ寝たが、今朝は定時の8時までぐっすり寝れた。これは健康なのか不健康なのかよくわからない。
今日はバイト後整骨院行く以外は作業する予定。先週末から歯が痛いと思っていたらよく確認したら1本割れてる。
予約して明日歯医者行こう。
22時過ぎまで掛って1番が最終磨きまで完了。2番も一緒にやればいいようなもんだが、割れの兆候を見逃さずに最終穴あけまでやるまで単独でやった。
0時前に2番も完了。どちらもレース穴開け、拡げ、全体磨きも終わったので、今度こそ残すは革の穴あけとレース縫い。
明日中にレース縫いが始まる。
0526 (金)
バイト後歯医者通院。なんで割れたか分からなかったけど普通に酷い虫歯だった。もしかして去年8月位まで3カ月ほど通ってクリーニングして貰った時点でもう虫歯だったのかも。
だってクリーニングやったら今回割れたところ周辺が(それまでそんなことが無かったのに)定期的に痛むようになったんだもの。U歯科め、って濡れ衣か。今回初診のS歯科の先生は偶然だろうって。
歯医者の時間が長くかかって、帰ってすぐ飯作って喰う。夕食後作業開始。革の穴あけは朝にドリルで一気に20分ほどで終わらせてあったので、複数レース穴の拡げと全体最終磨きやってレース縫い開始。
0時前までで表表紙往路ほぼ終了。継が無いので順調。穴間隔がドンピシャで、最後の9枚目がぴったり革の端に揃ってる。計算式が調整出来てきているのは良いのだけど、裏表紙は1番と2番が金継部分で厚みが増えるので、ズレないか心配。
寝る前にレースを継いで圧着して寝る。
0527 (土)
遅めの朝飯食ってすぐ作業開始。昼めしや買い物中断を挟んで15時表表紙終了。用事挟んで16時裏表紙開始。
背革の縦ラインの穴位置を今回実験で1㎝間隔にしてみたが、過去数作でやってた7ミリと表情が結構変わる。以降はまた7ミリに戻そう。
23時過ぎまでで裏表紙往路終了寸前まで。ググってレース継ぎに他の方法ないか調べたらミステリーブレーディング的なやり方ではめ込む方法(Bobby Art Leather [ボビーアートレザー])を発見。
今回裏表紙で使ってみて、デメリットもあるけど接着剤を付けただけの今までのやり方よりは強い感じもする。暫くこのやり方で工夫して見よう。
0528 (日)
朝から作業して12時過ぎに終了。クリップボードは今作も使いまわしなのでこれにて終了。
次に作りたいのがまた溜まってる。今回余ったBC6(砲金)で同じくM6Wも逸るし、計画してたテンセグリティのおもちゃも材料は揃ってる。
革の端材消費の参考に入手した本にあったテディベアも早く始めたい。これには手縫い機(Sewing Awl)もいるかな。
しかし28作のレース切れ修理もある。取りあえず明日から病院関連の用事が詰まってるので、まず前作のブログ総括からアップしよう。
以上。
しかし今作は極端に使用レース量が少ない。少し弱めの革で良く伸びたのと、背革縦線のピッチが7ミリ→1㎝になったことぐらいしか原因は思いつかん。
背革幅10㎝を試したけど、やっぱり少し表情が間延びする。次は今までの8㎝との間をとって9㎝を試して見よう。
(後日「今までの8㎝」が間違いと判明。過去作背革幅は「6㎝」。)
原材料費総額 ¥6,737.75
作業日数 21日
重量
本体 666.0g
クリップボード 189.0g 総重量 855.0g
23年5月28日(日)‡01時00分00秒 ‡ レザークラフト